2013年12月8日日曜日

12月7日

あれだけ多くの人々の、反対の声に一顧だにせず、
6日、特定秘密保護法が成立した。
議員の数からいえば、当然予想できたことではあるが、
市民の声に全く耳を貸さない彼らのやりかたに改めて恐ろしさを覚える。
こうして、「声」は消されていったのだ。歴史はいつだって。

原発もまた再稼働する方針だという。
これらの暴挙に対して、わたしたちは何ができるのか。
特定秘密保護法施行までは一年。
6日を、改めてわたしたちの「はじめの日」として、
あらゆる知恵を持ち寄って。

土曜日は長野、日曜は静岡。

 銀杏が散る国会周辺でかけあった声を素手で握りしめて、
再度の「わたしたちのはじまりの時」を。

寒くなってきた。
お身体、くれぐれもご自愛を。

2013年12月6日金曜日

12月6日

南アフリカの大統領であり、アパルトヘイト(人種隔離政策)撤廃闘争のガイド役でもあったノーベル平和賞受賞者ネルソン・マンデラさんが亡くなった。95歳。反差別の象徴的人物だった。差別を撤廃しようとするその思想と行動ゆえに、27年半の獄中生活を強いられた彼だったが、90年に釈放。アパルトヘイトが撤廃された後も、白人に対する報復にも強く反対をし、平和な内に政権移行を主導したひとでもある。

マンデラさんの訃報を受けて、安倍首相は、彼を偉大なる指導者と呼び、国葬(予定)への参加も検討しているというニュースが流れた。が、マンデラさんが、闘ったのは、白人支配の社会であり、個人の基本的人権や自由を収奪する社会の仕組みそのものだった。

現在与党が数の力で押し切ろうとしている特定秘密保護法案が独り歩きする社会と、マンデラさんは闘い続けてきたのだ。昨日も、国会周辺の抗議行動、1万近くものひとが秘密保護法案に抗議するために集まった、という。

マンデラさんが獄中で迎えた誕生日に、スティーヴィ・ワンダーはロンドンだったかの公演で、あの「心の愛」を歌い、捧げたという記事をずっと以前にどこかで読んだことがあった。
I Just Called To Say I Love You

2013年12月4日水曜日

12月4日

先週、日比谷野音で行なわれた特定秘密保護法案反対集会で、
「ふざんけんな!」と叫んでしまった結果、
今日水曜日の国会包囲ヒューマンチェインでは、
「ふざけんなと叫んだ落合さん」と、名誉ある(?)紹介をされた。

パブリックコメントでも9割が反対しているにもかかわらず、
政府はなんとしてもこの憲政史上最悪と言われる法案を衆議院に続き、
参議院でも6日までに通そうとしている。

与党幹事長は、国会周辺の抗議の声を「テロ行為」と一度はブログに書いたが、
これこそ、特定秘密保護法案の「正体」そのものだ。
自分たちにとって都合が悪いものはすべて、「テロ」とみなし、網にかけるのだろう。

彼らにとって、反原発の活動も、基地反対の声も、TPP反対も、
その研究や話し合いさえも、すべて「テロ行為」であるに違いない。

「ただひたすら己の主張を絶叫し、多くのひとの静穏を妨げるような行為」と彼はいうが、
市民の声に耳を傾けず、「ただひたすら己の主張」を強制しているのは、どちらだ。
市民の静穏な暮らしを破壊しようとしているのはどちらだ。

反対する市民の声を「絶叫」と呼ぶなら、なぜ「絶叫」になるのか教えてあげたい。
市民が、静かな声音で話し合う場を、
あなたたちは一度でも設ける努力をしたのか。聞こうとしたか。

第一原発の過酷事故を体験した福島での公聴会。
自民推薦の浪江町の町長でさえ反対したのは、情報が隠される恐ろしさを、
この間、いやというほど体験したからだ。

いかようにも拡大解釈でき、いかようにも適用できるこの法案の危険性を、
たとえばスピーデイーの情報を隠され、その結果、
避けられたはずの低線量被ばくをさせられたひとたちは、いやというほど知っている。
その情報は今法案に該当しないと担当大臣は言っているが、
「特定の原発に対するテロの情報に関する警備計画は該当する場合もある」
と使い分けをしている。
そして「場合もある」の「場合」を決めるのは、わたしたちではなく、
彼ら、権力者であるのだ。

36か所も「その他」のある法案である。
いかようにも解釈できるし、いかようにも「該当する場合」は拡大できる。

民主主義に、平和主義に、主権在民に逆行し、
集団的自衛権や日本版NSCとセットになった、
つまり戦争に参加する危険性が極めて高いこの法案にどうして賛成できるだろう。

反対の声をテロ行為と呼ぶなら、市民の声に耳を傾けず(いつだってそうなのだが)、
特定秘密保護法案を強引に可決させようとする彼らのやりかたこそ、
民主主義への、わたしたち市民への、テロ行為だとわたしは呼ぶ。

かつてこの国には、機密保護を目的とした二つの法律があった。
軍機保護法と国防保安法。両法律とも「機密」の範囲は「曖昧なまま」独り歩きをした。

飛行場や軍港を写真に撮っただけで、軍事的なうわさ話をしただけで、
権力に「該当する」とされただけで、無辜の市民が次々に検挙された。
「機密」の範囲が曖昧なまま、というのは今回の特定秘密保護法案と相似形だ。

この法案が恐喝、脅迫、見せしめとして持つ力も無視はできない。
すでに始まっているかもしれないメディアの自主規制。市民の委縮。市民相互の不信感。
そして、「見ざる、言わざる、聞かざる」の時代はそこまで来ている。

今日は、13時と13時30分の二回、ヒューマンチェーン、
参加者が手をつなぎ合って、国会をぐるりととり囲んだ。
ウィークデイの昼過ぎであるにもかかわらず、各地から集まった市民の数は、
なんと6000人。脚本家の小山内美江子さん、評論家の佐高信さんたちと、
わたしもご一緒した。

クレヨンハウスはクリスマスプレゼントの絵本や玩具を探すひとたちで賑わっている。
抗議の集会が続き、仕事が少々遅れ気味。

若い父親の腕の中で眠る幼い子どもの、
なんとも愛らしい盆の窪から贈られた元気を握りしめ、さ、仕事をしよう。
明日も朝から忙しい。

2013年12月2日月曜日

12月1日


昨日は横浜市での講演会。
人権、特に高齢者の人権と介護をテーマにしたものだった。
お天気もよく、大勢のかたがお集まりくださり、感謝!
特定秘密保護法案、反原発も「わたしたちの暮らしに、
人権そのものにかかわること」という話もさせていただいた。

このところ週末はほとんど東京を離れている。
どこでも「反対」の声に接するのだが、
それが議員たち、特に与党の彼ら彼女らには
全く届いていないのが、無念だ。

今週も東京でも多くの集会が予定されている。
まず明日月曜日は、16時~衆議院第一議員会館
多目的ホールで、女たちの特定秘密保護法案に反対する大集会が。
「この指とまれ、女たち! 秘密保護法反対!大集合」
澤地久枝さん、渡辺一枝さんたちもご参加の予定。
わたしも参加します。
事情が許すかたは、是非ご参加を。
その後18:00から参議院議員会館前でキャンドルデモが予定されています。