クレヨンハウス主催、恒例の2泊3日の「夏の学校」が無事終了。
今年は例年以上に多くの方々から参加ご希望の声をいただき、
キャンセル待ちをしてくださった方も大勢いらっしゃった。
申し訳ございません。
第一講義が作家の大江健三郎さん。
米国南部の作家カーソン・マッカラーズや同じく
南部出身のフラナリー・オコナーの作品について。
そしてフランスの女性思想家シモーヌ・ヴェイユについてなど、
知の豊かさと深さ、そして刺激を共有することができた90分だった。
講演後、ご著書にひとりひとり署名をしてくださって、
受講生といっしょに記念写真までつきあってくださった。
俳人の金子兜太さんは、先の戦争におけるトラック島での体験を通して、
戦争の悲惨さ、時は流れても消えない記憶について、
95歳とは思えない力強い口調でご講演。
絵本作家の長谷川義史さん、長野ヒデ子さん、
フォトジャーナリストの長倉洋海さん、詩人の谷川俊太郎さん等々。
それぞれのかたが、平和や人権について、あるいは創作について触れてくださった充実した時間だった。
まだ、心には興奮が。
さて、今週土曜日8日の、これも恒例の「朝の教室」。
講師は、脚本家の小山内美江子さん。『マー姉ちゃん』、
『3年B組金八先生』、『徳川家康』、『翔ぶが如く』など
数々の話題のテレビドラマを執筆。
湾岸戦争を機に、国際的なボランティア活動に取り組んでおられる、
敬愛する先輩だ。気持ちよくあけっぴろげで、かつデリケートな小山内さん。
デモや集会には、小山内さんの姿がある。15歳で敗戦を体験。
だから、ものが言えない時代になってはいけない、二度と戦前を迎えてはならない、と車椅子で駆けつけてくださる。
子どもたちの読者に向けて、『アンネ・フランク物語』もある。
猛暑の日々が続くけれど、
8・15前に、多感な時代を戦火の下で過ごされた、人生の先達の声に耳を傾けよう。