2014年4月22日火曜日

4月22日

長谷川健一さんという酪農家をご存知でしょうか。
話題のドキュメンタリー映画『遺言 原発さえなければ』を通して
強い意志を、観るものの心に伝えてくれた酪農家であり、飯館村前田
地区区長さんです。
映像の最後では喉の手術を受けるシーンがあり、とても心配していましたが、
今週日曜日4月27日の「朝の教室」で講演をしてくださいます。
酪農家をはじめ、米や野菜をつくっていたひとたち。
最も美しい村は、2011年のあの春から、破壊と離散、喪失と憤りと
諦めが混在する日々の中に突入してしまいした。
映画のサブタイトル「原発さえなければ」は、その言葉を板壁に書き殴って
自死された、長谷川健一さんのお仲間の言葉です。

わたしたちは忘れてはならないはずです。
4年目に入った現在も、元の暮らしに戻ることができない人々が
福島には大勢おられることを。特に飯館で、新しい村づくりにその半生を
かけてこられた長谷川さんたちの苦悩はどれほどのものでしょうか。
あの日から、何が変わり、何が変わらないままなのか。わたしたちは
再稼働GO、原発GOの酷い政治の中で、さらに考えなければ
ならないはずです。
ご家族で酪農に従事してこられた長谷川健一さん。
仲間たちの兄貴として、酪農家をまとめてこられた長谷川さん。
住民のために奔走されてこられた長谷川さん。
ひとりの福島県民として、4年目に入ったいま、原発の過酷事故を
どう捉えるのか。そして、今後の日々をどう考えておられるのか。
ご一緒に考えましょう。


はせがわ・けんいち
福島県飯舘村に生まれ、酪農家として息子たちと牛を飼い、暮らしていたなか福島第一原発事故に遭う。住民のために奔走しながら、飯舘村で起きていることを記録し、各地で知らせる活動を続けている。著書に『写真集 飯舘村』(七つ森書館)など。福島県酪農協同組合理事。