71回目の終戦の日。
わたしが民放のラジオ局に勤務していた頃、
詩人の川崎 洋さんとご一緒に仕事をすることが
何度もあった。穏やかなかただった。
その川崎さんに「抹殺」というタイトルの作品が
あることを知ったのは、川崎さんが亡くなってからのこと。
お元気な頃、詩作品の背景についても丁寧に
お話しいただいたのだが、この「抹殺」についてだけは、
なぜかうかがう機会がなかった。
71回目の終戦の日。
川崎 洋さんの詩を改めてご紹介したい。
「抹殺」
両親がいて
わたしは生まれた
それは祖父母がいてのこと
さらには曾祖父母がいてのこと
そうやって十代さかのぼると
両親を始めとする先祖の総計は
一〇二四人となる
この中の一人が欠けても
今のわたしはいなかった
戦争は
「この中の一人」を殺す
いや一人だけではない
未来の数え切れないいのちを
抹殺する
終戦の日、こころ静かに読まれんことを。
原発とエネルギーを学ぶ朝の教室 第74回
~Morning study of Silent Spring~
「権力の暴走を止める」
古賀茂明さん(元経産省職員、フォーラム4、古賀茂明政策ラボ代表)
2016年8月27日(土)9:00~10:30 東京店B1 レストラン「広場」
>詳細はこちら