「re」という接頭語が、英語にはあります。「……し直す」という意味です。
3.11以降に生きるわたしたちは、わたしたち自身のくらしを考え直し、
捉え直し、見つめ直し、構築し直すことが必要ではないでしょうか。
まさに、いま「まだ、まにあうのなら」。
2012年10月12日金曜日
10月12日
速足で歩けば、ちょっと汗ばむような。
けれど戸外のベンチに座って本を開けば、涼しい風がある瞬間から
少し気になるような快晴の金曜日。
金木犀の懐かしいような、ちょっと胸締めつけられるような香りを溶け込んだ今日の風。
クレヨンハウスをベースに朝から出たり入ったりして、夕暮れ時に、
クレヨンハウスの会議室、いつものパソコンの前に辿り着く。
開け放した窓の向こう、淡い藍色と薄墨色が空の真ん中で混じり合っている時間。
突然、藤沢周平さんの短編がむしょうに読みたくなる。
「花のあと」、「おふく」、[鬼ごっこ」、「意気地なし」、「鱗雲」、「うしろ姿」、
「まぼろしの橋」、「時雨みち」等々。
生きて、暮らしていくことの「しみじみ……」を、愛というより哀で描いた作品たち。
自分の暮らしやこころの向きが、ざらついてきたと思うと、
藤沢さんの作品に再会したくなる。
捩れをもとに戻すために、「座り皺」をのばすために、
ひと月前より冷たくなった水で、むくんだ感受性をしゃきっとさせるために。
明日13日(土)はすでにご案内通り、日比谷公園野外音楽堂で、
7月以来の「さようなら原発1000万……」の集会が。
ご案内通りにいかなかったのは、
当初13時スタートと聞いていた開始予定時間が14時に変わり、
わー、残念無念! 参加できなくなったこと。
ともに耳を傾け、語り合うことがたくさんあったのに。
同じゴールを目指し、熱い思いを共有する大勢のなかのひとりになりたいのに。
ま、しょうがない。次回、「あなた」にお目かかれることを。
明日、参加されるかたはくれぐれも、お気をつけて。
これから、明日に代読いただくスピーチ原稿を書く。
1行目からここまで書くのに、2分と少し。
すでに空は墨色に。