土曜日は埼玉で、
昨日日曜日は兵庫県の加古川での講演会。
日々が「投げられた石」(『パパラギ』のツイアビの言葉だった記憶がある)
のように過ぎていく。
20世紀初頭、はじめてヨーロッパの文明に接した南海の島の長、
ツイアビは 「パパラギ」(白人の意味)が「文明」と呼ぶものが
必ずしもひとに幸福と生きていく上でのエネルギーをもたらさないのではないか、
と島民たちにスピーチした。
そのスピーチをまとめたのが、『パパラギ』という一冊。
時々、読み返すのだが、
わたしたちは20世紀初頭に丸ごと戻ることはできないが、
それでも、いま目の前にある、
これからも永遠と思えるほど続く、
人がつくりだした不幸から目を逸らしてはならないはず。
数日前の朝日新聞、朝刊。
一面トップ「電力値上げ 年収減条件」とならんで
「日立、英原発会社買収へ 500億円超 輸出拡大目指す」の記事が。
仰天!
昨今の政治家たちでさえ、本音はともかく民意を気にしてか、脱原発のそぶりなのに、
この堂々の、原発会社買収とは!
リトアニアで日立が受注とされていた原発について、国民投票でノーの結果が出たのに。その日立である。
一基当たりの建設費、数千億円となると、民意なんてそっちのけ、となるのか。
人として、恥ずかしい、情けない。
「国内では、新規立地が難しく、原子力産業は斜陽化。
だからこそ、海外に技術を残したいという業界からの圧力が大きい」
という記事も。
トルコ、リトアニア、ベトナム、ヨルダン、インド、ポーランドなどなど、多くの輸出相手国の名前が上がっていく。
自分の国で苛酷事故を起こして、収束もまだまだの状態であるのに、それを外に持っていく。
原発廃物の処理はできない、というのが地球規模の心配なのに、海外にもどんどん原発をつくる?
いまだ健在の原子力ムラ。原発輸出への批判が弱まってきた、と読んでいるのか?
なめられたもんだな~、反原発運動。
諦めない、がんばろう。
子どもたちの未来の方が、ずっと心配だ。
11月10日の「朝の教室」。
テレビ朝日報道部の川村晃司さん。
まっとうで真っ直ぐな意見をおっしゃるので、
ある方向からはバッシングの対象になっている。
「話をした瞬間、中傷の電話がたくさん入るのですが」
と、いつもはほんのりと笑っておられる。
川村さんのようなひとが、テレビ局にいてくださることに深謝しつつ、
しっかりとわたしたちも学びたい。
タイトルは、いまわたしたちが最も知りたいことのひとつ、
「脱原発とマスコミの現在進行形」。
是非、ご参加を。