5月31日の「朝の教室」の講師は、
朝日新聞特別報道部の木村英昭さんを講師にお迎えする。
朝日新聞記者として、2006年から4年間、福島県郡山支局勤務。
現在は特別報道部で「プロメテウスの罠」取材班のおひとりとして、活躍中。
2013年度石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞受賞。
著書、共著に『検証 福島原発事故 官邸の100時間』、
『福島原発事故東電テレビ会議49時間の記録』(ともに岩波書店)などがある。
どちらも力作であり、今後の指針にもなり得るものだ。
このところ、朝日新聞は「吉田調書」の中味の再発見など、ヒットを飛ばしている。
そんな話もお聞きすることができたら、と願っている。
ところで、先週21日ふたつの「司法は生きている!」
と感じさせてくれる判決があったことは、ご存知の通りだ。
ひとつは厚木基地の騒音訴訟。
もうひとつはこのブログでも書いたが、
大飯原発3,4号機運転差し止め訴訟である。
どちらも、稀に見る(と書かねばならないことが無念ではあるが)、
原告である住民の声を受け入れた判決であった。
画期的というよりは、まっとうな判決と言えばいいのか。
二つとも地裁による判決であった。
厚木基地騒音訴訟は、米軍機は例外とされてはいるが。
地裁のこういった、まっとうな判決が、
高裁や最高裁の判決で覆されることがないように
(そんな例も、これもまた無念なことに多々ある)、
わたしたちは今後もしっかり注視する必要があるはず。
裁判は上級審にいけばいくほど、
「国の意向」にそった判決がされやすいという「風評」もある。
司法にとってもメディアにとっても、大事な視点は市民感覚であるはずだ。
権力分離、三権分立が揺らぎ続けてきたこの国の司法の歴史と、
原発の安全神話にのってしまった多くのメディアの過去を考えれば、
これらの判決が一時的ガス抜きであっていいはずはない。
31日は木村さんに、そんなお話も聞くことができたらと思う。