「re」という接頭語が、英語にはあります。「……し直す」という意味です。
3.11以降に生きるわたしたちは、わたしたち自身のくらしを考え直し、
捉え直し、見つめ直し、構築し直すことが必要ではないでしょうか。
まさに、いま「まだ、まにあうのなら」。
2012年9月16日日曜日
9月16日
日曜日午後15時。
近隣での講演をいま終えたところだ。
昨日は世田谷区で社協の講演。
久しぶりに保坂展人区長にお目にかかった。
このところ、例によって前のめり状態が続き、帰宅するともうヨレヨレ。
ブログを更新する余力がないまま、ベッドにダイブしていた。
昨日、今日と東京での講演だったので、体調回復。
今日は元気な落合に戻っている。
野田政権は14日、エネルギー・環境会議で
2030年代に「原発稼働ゼロ」を目指す、新しいエネルギー政策をまとめた。
反原発、脱原発の民意をこれ以上無視することはできない、
と思ったのかもしれないが、
総選挙をにらんでの選択とちょっと意地の悪い印象も消すことはできない。
世界第三位の「原発大国」であるこの国の、この政権が、
遅まきながらも「脱原発宣言」をしたのだから、
世界に大きなインパクトがあることは歓迎するが、しかし……。
原発稼働ゼロには避けることのできない使用済み核燃料の再処理問題は
先送りにされたままの、「原発ゼロ宣言」。
廃炉や廃物の最終処分についても具体策は示されていない。
言葉だけの「ゼロ」では意味はない。
この政策の行方を厳しくチェックしていきたい。
自民党の総裁選の顔ぶれをみても、「原発ゼロ」に賛同しそうな候補者はいない。
このままいけば、憲法改変も実現しそうな恐怖を覚える。
そして16日、東京新聞の朝刊。
政府の2012年度予算の復興特別会計のうち、
高速増殖原型炉「もんじゅ」等を運営する独立行政法人・日本原子力研究開発機構の
核融合研究費に、42億円が計上されていたことがわかった。
東日本大震災の被災地復興のために、わたしたち国民に負担を求めた復興予算が、
復興とは無関係の「原子力ムラ」にいってしまったということだ。
この事実に京都大学原子炉実験所の小出裕章さんは次のようにコメントをしておられる。
「(略)核融合エネルギーは、実用化のめどが立っておらず、一般会計を含めて研究 予算を付けること自体無駄遣いだ」。
さらに枝野経産相は、電源開発大間原発など、建設中三つの原発に関して、
「2030年代に原発稼働ゼロ」という政府自らが掲げたロードマップに反して、
「建設の継続を容認する」考えを示したというニュースが。
これらの稼働が認められるのなら50年代まで稼働することになる。
ゼロ目標、やっぱり偽りだったな?
夕方から文京区で、東京新聞「こちら特報部」デスク・田原牧さんと、
双葉地方原発反対同盟代表・石丸小四郎さんのシンポジウム
「原子力ムラの責任を問う」がある。
なんとか参加しようと、いま時間を調整している最中だ。
久しぶりにお目にかかれることになる。
クレヨンハウスから刊行した田原さんのブックレット
『新聞記者が本音で答える「原発事故とメディアへの疑問」』。
自分がかかわっていて、妙なもの言いだが、心からお奨めの一冊!