2012年5月5日土曜日

5月5日


こどもの日。
北海道泊原発3号機が定期検査のために停まり、
「原発ゼロ」の日を迎える。
それを記念(祈念でもあるが)しての
「さようなら原発1000万アクション」。
東京は芝公園で集会が。

内橋克人さん、鎌田慧さん、麦わら帽子姿がとてもキュートな澤地久枝さん、
そのほか、大勢のスピーカーを迎えて、まずは集会。
経産省前のテントひろばでハンストをしていた女性や男性たちも加わった。

肋骨負傷のていたらくを抱えながら、私は以下のメッセージを。

2012年5月5日、奇しくも、こども日の今日の深夜、
泊原発3号機が停止し、日本は「原発ゼロ」になります。
1970年春以来、なんと42年ぶりの「原発ゼロ」、
「核の火」が消えるのです。
まやかしの平和利用の名のもとに、「核」は生き延びてきました。

心に刻みましょう。
福島第一原発の過酷事故以来、いまも尚、16万人以上の住民が、かけがえない、
それぞれの家族の歴史を刻んだ家や郷里に帰ることができていないことを。
地域は分断され、友人や家族とも切り離されている人々がいま、いま、ここにいることを。

改めて心に刻みましょう。
しかし、「原発ゼロ」の日を迎えたからといって、
それはひとつのプロセスの形でしかありません。
使用済み核燃料をはじめとして、気が遠くなるような放射能を持った破滅へのゴミを、
わたしたちは今なお、持ったままなのです。

心に刻みましょう。
放射性廃物の処理方法も持たず、安全に管理する方法もいっさい持たずにいるという現実を。
私たちはしっかり心に刻みつつ、それでも2012年5月5日の今日、
原発ゼロで迎えたこどもの日を心から歓迎しましょう。

さらに、わたしたちは心に刻みましょう。
現政権は、そして歴代の政権は、
それぞれの市民のことも、いま子ども時代を生きている子どものことも、
これから生まれてくる子どもの未来に関しても、
生存権にも基本的人権にも、醜悪なまでに鈍感であったことを。
そして、そういった政権を倒すことができなかった私たちもまた、
いのちと人権に対して充分にはセンシティブではなかったことを。
電力不足になる、という数字や数値の奇怪なマジックに、私たちはもうだまされません。
原発を止めることは集団自殺だと言い、後に訂正した政治家がいます。
この地震列島で原発に依存し、
核のゴミを何世代、何十世代先もの子どもたちに押しつけることこそ
「集団自殺」ではないでしょうか。

好きな言葉を紹介して、スピーチは終えます。
……起きてしまった原発事故をなかったことにすることはできない。
しかし、現在を、そして未来を変えていくことができるのは、ひとりひとりの私なのです……
原発の存在そのものこそ、人類のいのちに対するテロリズムなのです。
束の間の原発ゼロではなく、永遠の原発ゼロに向かって、
再びのはじめの一歩を、今日、ここから。

沢山のビラをいただいた。
まだ整理していないのだが、その中からひとつをご紹介を。

……げんぱつ やめちゃお! 子どもの署名提出行動! 内閣府前に集まろう
  5月7日(月)10時45分-11:00
1988年、7歳の成田すずさんが集め始めた約1万人の子どもだけの署名。
24年の時を経て、届けます。