2011年10月11日火曜日

10月11日

徹夜してしまった。

カナダの絵本作家ニコラス・オールドランドの、
個性豊かな森の仲間たちを描いた絵本で、
いまわたしの手元にある一冊は、
なんでもハグしてしまう大きな熊の話と
もう一冊は、ちょっと無気力な、
これまた大きなヘラジカが主人公のはなしだ。

春から夏にかけて、バタバタと走り回ることが多く、
一応はあらい訳をつけてはいたのだが、未完成のままだった。

昨日は、「被曝労働者」を撮り続け、
その存在を社会に広めることに40数年をかけてこられた
フォトジャーナリスト・樋口健二さんを、
「朝の教室」にお迎えした。
その熱く、まっすぐな口調、
腹をくくったところから生まれる解放感に感動し、
そのはずみの延長線上での、徹夜であり、
二冊の絵本の仕上げだった。

なんでもハグしてしまうくまさんが主人公の絵本は
『ハグくまさん』というタイトルに決めた。
好きなものより嫌いなものが多すぎる無気力ヘラジカの話は、
タイトルが決まらないまま朝を迎えた。

一匹のヘラジカの、「before&after]の話であるが。
通常のエッセイはいつでもどこでも書けるのだが、
絵本はなかなかそうはいかない。
それでも、とにかくほっとしている。

これから脱原発について、少し長い原稿を『すばる』に書かなくては。

そういえば、昨夜、ぐらついていた奥歯が一本抜けてしまった。
すっぽりきれいに抜けてくれえばいいのだが、
歯茎に残りの歯があって、それが舌に当たる。
舌を刺激するのはよくないので、
歯医者さんに行きたいのだけれど、今秋は余裕なし。
ご飯がおいしくない。
食いしん坊のわたしが珍しく小食きみになってしまった。

きょうは11日。あの日から7か月になる。
遅々として進まない、いろいろのこと。
冬は近い。
心配と怒りはつのるばかりだ。