2011年10月30日日曜日

10月30日

今日は富山に。
旅が続き、原稿も重なり、少々疲れ気味。
空港での売店で、文庫本を一冊購入。
重松清さんの『せんせい。』
読みだしてすぐに、以前読んだことがあったと思い出す。
単行本の時の タイトルを改題したものだった。
が、以前読んだときには通過していた一行や言葉が多々あり、
改めて熟読。
重松さんの作品の、わたしは熱心な愛読者だが、
この短編集もしみじみと心に響き、しみる。
文庫本のタイトルが示すように、
教師(この本に登場する教師はやっぱり「せんせい」と呼びたいひとばかりだが)と、
生徒との出会い、再開、わだかまりと和解を描いたものだ。
読みながら、何度も涙ぐんだ。
疲れのせいにしたいところだが、人間を信じるやわらかにして、
けれど硬質な感受性が素晴らしい。

明日は、クレヨンハウス朝の教室から生まれた、
後藤政志さんのブックレットの校了。最後の読み込みを。
ブックレットに関しては編集者も兼任しているので。

日刊ゲンダイに連載されている重松さんの
被災地への思いとレポートも心に響く。