2012年2月15日水曜日

2月15日

今年最初の日本水仙が咲いた。
今年最初のレンギョウの一輪が咲くのを待ちかねた
カレル・チャペックさんと同じように、結局は、花びらが
ほどける瞬間を見ることができなかったが。
すっと伸びた茎の先に、黄色のリップのある
白い花びら。八重咲きもいいけれど、わたしは
一重の、この清々しく凛々しい姿が好きだ。
じっと見ているだけで、少しだけ深呼吸の瞬間が
贈られたような。

54基ある日本の原発の中で動いているのは、
現在たった3基。
電気が足りないという猛烈なる喧伝はされてはいても、
わたしたちの日常には、さわりはない。

既に旧聞に属するけれど、苛酷事故を起こした当の東電社長が
「事業者の権利」など言い放つようでは、到底わたしたち市民は、
納得できない。一体彼らは、この事故でどれほどの人たちが
筆舌に尽くしがたい苦しみを背負わされているのか、想像した
ことがあるのだろうか。
記者会見を観ても、どこかひとごとのようなところが気になって
仕方がない。
枝野さんが東電社長に、政府の資本を注入額に照らして
「充分な議決権が伴う」形での、事業計画の提出を要請したのは、
当然すぎるほど当然のこと。むしろ遅すぎるとも言える。
きちんとした今後の設計図を、まずは福島のひとたちに、
そして一般市民であるわたしたちに示すのが、筋ではないか。
そこを省略しての、電気料金値上げとは、納得できない。