朝の教室。
今日の講師は、城南信用金庫の理事長、吉原毅さん。
企業の中で、いち早く(そのあとが続いていないのも不思議だが)、
脱原発を表明した城南信用金庫。
いわゆる経済界からの講師は、今回がはじめてだ。
1955年生まれのかただから理事長さんといっても、まだまだお若い。
資本主義の社会において、企業が利益を追求するのは当然だが、
「拝金主義」に陥るのは醜悪である。
社会貢献もかけがえのない企業のミッションである。
そんな姿勢から、「どう勉強をしても、原発は間違っていると気づき」、
トップダウンで、脱原発を表明された。
わかりやすく、けれど地下水脈には哲学や倫理のある、深いお話しだった。
会場からは次々と質問が。
「ぼくの彼女は、原発事故で悩みぬいていたとき、
街中で城南信用金庫という看板をみただけで、
一瞬、ほっとできた。わたしたちと一緒に歩んで
くれる企業とひとがいるのだ、と」
そんな発言などもあって、とてもコージーにして、刺激的な一時間半。
今週わたしは、雑誌の対談で、吉原さんとは
もう一度お目にかかることになっている。
「わたしどもの後に続く企業がもっと出てくるかと
思っていたのですがねえ、ごくごく当たり前のことを
言っているだけなのですが」
吉原さんの思いと姿勢は、なかなか経済界には伝わらないのか。
「内心、賛同してくれているひともいるはずなのですが」
このブログのタイトルは、『沈黙の春の日記』だが、
「沈黙」は、それを通して考え、感じ、構築し直して、
発言するために、あるものだと考える。
『沈黙の春』の著者、レイチェル・カーソンが、この
著書を通してそうしたように。
「朝の教室」を終えて、吉原さんとお昼をご一緒した後、
群馬県に。