日本の対馬まで50キロ余り、福岡まで200キロに位置する、
韓国の原発で最も古い釜山市の古里原発。
全電源喪失とその事故隠しが発覚して、「原発の隣りに、住んでいられない」と、
集落ごと集団移転を求めて騒動になっている。
また、フランス北部のパンリー原発で火災が発生し、原子炉1基が自動停止。
……どちらも朝日新聞6日夕刊の記事。どこもかしこも、危険きわまりない原発の様相。
九段から靖国通りを抜け、
ほぼ満開の桜を窓の外に観ながら、日本教育会館へ急ぐ。
お花見を楽しむ大勢の老若男女の流れ。
このうちの何割が脱原発? と、ふっと考える瞬間がある。
13時30分から、日本教育会館で脱原発をめざす女たちの会。
こちらも大勢の女性たちが集まった。
以前、フェミニズム系の集会で会った懐かしい顔とも再会。
反・脱原発の集まりで知り合った女性たちとも。
「元気だった? 元気でいようね」
小さな控室に、そんな声が飛び交う。
誰かが持ってきてくださった生姜茶、
誰かからの差し入れのどら焼きと、女たちの会は、アットホーム。
武藤類子さんたちのシンポジウムにも是非参加したかったのだが、
次の予定があって、スピーチを終えてわたしは退席。
チェルノブイリ原発事故の直後から、
女性の視点で科学というものを問い直し、著作に、
そして活動にと精力的に取り組まれてきた、
この冬に亡くなった綿貫礼子さんのことを思う。