2012年4月9日月曜日

4月9日

大飯原発再稼働に向けての、安全基準。
地元の福井県は説明を受けていないと静観の構えだが、
周囲の自治体からは批判が相次いでいるという。
当然のことだろう。

医療の分野に
「インフォームドコンセント」という概念が取り入れられてしばらくになる。
「説明と同意」と訳されることが多いし、
現実医療の現場で充分に実行されているかどうかは疑問に思うことが少なくないが。
一年とほぼひと月がたった今も収束が見えない(原発とはそういうものだ)「福島」を体験したいま、
地元のひとりひとりが充分なる説明と、
むろん充分なる同意が必要なことは言うまでもない。
にもかかわらず、これほど拙速で不十分なまま、なぜ、なんのためにそんなに急ぐのか。
周辺自治体のひとつ、滋賀県の嘉田由紀子知事は次のようにコメントしている。
「なぜそんなに焦るのか。手立てできていない対策を先送りして
見切り発車をしないといけない理由を国民に示してほしい」【毎日新聞4月6日付朝刊より】)。
その通りだ、とわたしも考える。
地元、周辺はむろんのこと、この国で暮らす、
すべての市民への充分なる説明をまず要求したいし、政府にはその責任がある。