昨夜というか、今朝の午前一時まで、
NHK「ラジオ深夜便・ミッドナイトトーク」に出演していた。
だいたい二か月ごとの出演だ。
月ごとにテーマが決まっていて、昨日は『親を語る』だった。
個人的なテーマの中で、普遍化・社会化できるそれについては
躊躇なく書いたり語ったりはするが、あくまでも個人に帰結する
テーマを公にするつもりはない。母との関係性も同様だ。
ただ介護についても、医療のありかたについても、
わたしの母がシングルマザーであったことも、
個人的なテーマであると同時に社会的・政治的なテーマでもある。
それゆえに、わたしは介護の体験を本にし、
わたし自身がシングルマザーの娘であることも公けにしてきたのだ。
人権週間である。差別はどこにでもある。
そうして、ある差別の「される側のひとり」が場面が変われば、
差別を「する側のひとり」になることもある。
『親を語る』というタイトルそのものからは少し外れるが、
番組の中ので人権について触れたのも、そんな理由からだった。
朝にメールで送った被災地についての原稿が
ゲラになってファックスされていた。
余白の部分に、担当のかたの文字で次のように記されていた。
……この冬だけは暖かい日が続いてほしいものです。
寒さと夕暮れは、こたえますので……。
そう記したのは、男性である。
編集をするにも記事を書くにも、その前に暮らしていくうえで
ひとりの人間として、こうした視点は必要だ。
「クール」という言葉はかっこいい、頭がいい、といった風に使われるが、
他者の痛みに対する想像力が希薄なことは、クールではなくて、
単に冷たく身勝手なだけ、なんだよな。
旧藤野町、相模原市緑区で暮らすベーシスト水野俊介さんから、
ピアニスト室坂京子さんとの共演CD「FUKUSHIMA」と
「世界遺産九条の唄」が贈られてきた。
今夜の音楽はこれ、と決める。
CDは送料・税込み1,000円。CDの純益とライブの入場料から経費を引いた収益を、脱原発に取り組む「原子力資料情報室」に寄付する。問い合わせは、OCMレコード=電話042(649)5218へ(2011年10月2日東京新聞「こちら特報部」の記事から)