クレヨンハウスの若いスタッフの声で実現の
一歩を踏み出した『原発とエネルギーを学ぶ朝の教室」。
今朝からスタートした。
一回目の講師は、市民科学研究室主宰・上田昌文さん。
一貫して市民の視座から、暮らしと科学と社会を検証されてきた
上田さんのテーマは「原子力と原発きほんのき」。
様々な情報の中で、なにを信じていいのか、
福島第一原発はいまどうなっているのか、これからは?
をプロジェクターを使いながらわかりやすく説明していただいた。
沖縄に台風が接近して雨がちの土曜日の朝。
9時スタートの講座に、早い受講生は8時頃にすでにお見えなっていた。
上田さんのお話の後、会場からは、さまざまな質問が。
チェルノブイリの原発事故当時、
東京で母乳で子育てをされていたひとりの女性からの質問が。
………当時生まれて間もない男の子を母乳で育てていた。
その息子が甲状腺がんになった。
医師たちからは、
「当時ヨーロッパにいたんですか?」
と訊かれたが、当時は東京で暮らしていた。
因果関係を解き明かすことは不可能かもしれないが、
「息子がぼくのような子どもを二度とつくらないために
参加して、と言っておりましので」……。
上田さんからはチェルノブイリ原発事故後、東京でもっとも
放射線量が強かったあの年の5月3日を例にあげ、説明。
因果関係を証明することは叶わないが、と。
その他、お子さんが保育園に通う若い保護者や
教育関係者からのもろもろの質問も。
受講生同士が互いの情報をもちより、共有する姿もあって、
全体像を把握するための一回目が無事終了。
二回目からは食べ物と放射能、といったように
より専門的なテーマになる予定です。
PS.上田さんたちが刊行される報告集、
『原爆調査の歴史を問い直す』(NPO法人市民科学研究室/刊)は、
6月の初めに、クレヨンハウスにも並びます。