2011年7月13日水曜日

7月13日

今日も暑い一日だった。
福島第一原発では、何がどうなっているのか。
その後、どんな進展があり、どんな「後退」があったのか。
ニュースがまったく見えない。

子どもを放射能から守りたいと願う、母親たちの集まりが昨日もあった。
みな必死だ。深呼吸のできない、この感情生活を、この声を、当局はどのように解釈するのだろう。
それとも、なんの意味ももたないのか。400人の母たちの存在を。
その向こうにいる、数えきれないほどの母や父や、
「わが子」はいなくとも、同時代の子どもたちを気遣う大人の存在を。

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眠れない夜、夢見る風景がある。
ヘンリー・D・ソロー『日記』にでてくる次のような情景だ。
………人が眠りにつき、一日が忘れ去られようとするとき、
月明かりが人気のない牧草地を美しく照らしている。そこでは、
ただウシたちが静かに草を食んでいる………。

あの、美しく、ゆったりと時が流れる飯舘村にも、
ほかの村や町にあったはずの、これらの情景をも、
わたしたちは奪われてしまったのだ、人災によって。