2011年7月24日日曜日

7月24日

そこらじゅうの茂みに、どくだみが生い茂っている。
独特の香りを苦手とするひともいるが、わたしは好きだ。
多くのわたしたちが花と呼んでいる、あの白い4枚の総苞も、また。
摘んで乾燥させてお茶にしたり、薬草としても昔は大活躍したどくだみだ。

画家、堀文子さんのエッセーに確か、次のようなフレーズがあった。

………むさぼらず、誇らず、黙々と
下積みの暮らしに徹する名もなき者の底力が、
どくだみを描く私の体に地鳴りのように響きわたる………。

1918年生まれの堀さんである。

底力をもって、どくだみのように黙々と………。
わたしたちも生きていきたい。
そうして、いのちを侵略するものとしっかり対峙していきたい。

昨日は終日、兵庫で講演だった。
伊方原発の反対運動をしてきた、「でも失敗をした。けれど、今度こそは」
という、醤油製造業の男性がおられた。
静かで穏やかな口調の中に、自分との約束を感じさせる、ひとだった。

宮城県産の稲わらが汚染されている。
3月、北に吹いた風が原因だろうと言われている。
畜産も農業も漁業も、
わたしたちはいかに東日本に頼ってきたことか。
肉牛の汚染はむろん問題だが、
宮城産の稲わらが汚染されているということは、
その日、外で仕事をしていたひとたち自身はどうなのか。
もどかしいことに、その情報が見つからない。