2011年7月7日木曜日

7月7日

空模様が芳しくない七夕。
七夕は毎年、快晴とはいかないようだ。

再稼動の動きが出ていた佐賀県玄海町の玄海原発。
事前に九州電力が、子会社などに再稼動の弾みをつける協力を求めていたことが判明したというニュースが、今朝の新聞のトップ記事になっている。「やらせ」である。
なんということか。
住民の意見に真摯に耳を傾けると言いながら、裏ではこういった「やらせ」を実行しているのだ。
九州電力の社長は、自らが指図したことではないと言ってはいるが、
「国の信用」を傷つけたことには謝罪する、と記者会見では言ったようだ。
彼らが謝罪しなければならないのは、まずは住民に対してである。
はじめから再稼動という結論ありき、ではなかったか。

だいたい「国が安全を保証する」という海江田さんの言葉も、
福島の現実を見るなら、まやかしでしかない。
今後は改めてストレステストがあると発表されたが、
福島も玄海原発も、当局にしても電力会社にしても、
住民のいのちと人生に対して、あまりにも鈍感でいい加減過ぎる。
さらに不安なのは、まだ何ひとつ解決していない福島第一原発暴走に関して、メディアのニュースの量が減ってしまった現実である。
7月8日付けの「日刊ゲンダイ」では、
「東電と経産省の術中にハマった大マスコミ」という記事が掲載されている。
いまもって放射性物質はダダ漏れの福島原発である。
高濃度の汚染水も満杯になったままだ。
それでも報道されるニュースが少なくなると、関心は徐々に薄れていってしまうのではないか。そしてそれこそ、推進派・再稼動派の思うつぼである。

今週土曜日のクレヨンハウス「朝の教室」の講師は、
「はんげんぱつ新聞」編集長の西尾漠さん。
広告制作会社に勤務していた頃、
電力危機を訴える電気事業連合会の広告に疑問をもち、
原発問題に携わるようになる。
『原発を考える 50話』(岩波ジュニア新書)、『原発は地球にやさしいか』(合同出版)ほか著書多数。
増補新版『脱原発しかない バクとマサルのイラスト・ノート 2011・3・11のあとで』(第三書館)は8日に刊行される。
現実の活動から見てきた原発の実体、そして「脱原発」への道について、しっかりお話をうかがいたい。