2011年11月28日月曜日

11月28日

年賀状をどうするか、という朝日新聞の取材を受けた。
「おめでとう」という新春の言葉が、
2012年にはどうにもそぐわないのではないか……。
そんな躊躇や迷いの声が多々読者から寄せられているという。

わたし自身も迷っている。
年賀状にかかる経費を被災地に使えないか、とか、いろいろと。
すでに「喪中につき……」」というハガキもうけとっている。
そのなかに、大震災の1週間前に、東北で暮らす母親を見送った
という友人のハガキもあった。
……震災後の旅立ちであれば……離れて暮らす子ども(といっても60代だが)は会えなかった。
……老母の最後の、せめてもの心配りだったかしれません。
「さようなら原発1000万アクション」に果敢に取り組む友人の、せつない言葉が心に響く。

そうして愛するひとを失った被災地のかたがたや、
郷里を放射能で汚されたひとたちは、どんな新年を迎えるのだろう。

今日手元に届いたJCJ(日本ジャーナリスト会議)発行の
『ジャーナリスト』第644号を読んでいたら、
福島第一原発にきわめて近く、
すべての町民が避難させられた大熊町で農業を営んでおられた歌人
佐藤 祐禎さんというかたの短歌が紹介されていた。


補償金などもういらぬ今までの空気と水と空を還せ

ゴモラでもソドムでもなき大熊に殺戮の光線そそぎて止まず

ああ今日がわが家今生の見納めか先祖の位牌抱きて帰る

廃棄物地元処理だと?ふざけるなどこまで犠牲にすればいいのか