2日にわたって行われた「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」が終了した。
残念ながら、わたしは東京を離れていて、参加できなかった。
福島郡山市から横浜に避難している10歳の少年の将来の夢は科学者になること。
夢をかなえるためにも健康でいたい、とアピール。
ドイツ緑の党のレベッカ・ハルムさんは、
「この原発の過酷事故を契機に、日本が変われるかどうか、世界が注目している」と。
10歳の子が、将来の夢を叶えるために、
「健康でいたい」とアピールしなければならないこと自体、
このうえなく不安な社会をわたしたちはいま、生きているということの逆証だ。
わたしのところにも、いろいろな情報が入ってくる。
そのたびに、迷い、悩む。
それらすべてをご紹介したいという思いと、
確証がないものは紹介すべきではないという思いとで、心が二分される。
不安だったけれど、何も起きなくてよかったね、という結果であればいいわけで、
すべてをご紹介すべきではないか、と気持ちは激しく揺れる。
福島に暮らす人々がいるのに、東京周辺で暮らすわたしたちがびくついてどうする!
それは原発被災者に失礼ではないかという心理も一方には確かにあって……。
安全神話を作って流布し、シビアアクシデントが起きると、
「安心神話」を流し続けた当局が風評被害を作っているなら、
(当然ながら、信頼できないから、風評被害が起きるのだ)
わたしたちは「賢く不安がる」ことがいま、
この「有事」には必要なのかもしれない、と考えるが、実に難しいテーマだ。