2012年1月16日月曜日

1月16日

月曜日がやってきた。
新しい一週間の始まりだが……、
朝刊には、福島二本松のマンションから、
高線量が測定されたというショックな記事が掲載されている。

朝日新聞の朝刊によると、この新築マンションには
原発の過酷事故で出た
放射性物質に汚染されたコンクリートが使われていたことが判明。
このマンションには、事故のために避難された人たちが
多く住んでいるという。
こういったことがこれから起きるのではないか、
と危惧していた矢先のニュースである。

記事によると、
コンクリートの材料になる石を出荷した砕石会社は、
浪江町が計画的避難区域に指定される前に、会社がすでに石を出荷していたという。
それまでは、吹きさらしの状態に石は置かれていたそうだ。
この会社から石を購入して建設会社に納入した会社も、
線量のことは頭になかったという。

問題は、下水汚泥などの汚染例もあり、予想されたことではあるのに、
基準を設けることも、注意を促すこともしなかった国のありかただ。
たとえばセメントに対しては、
原材料である下水汚泥から高濃度のセシウムが検出されたことで、
昨年、放射性物質に関する基準をつくっている。
下水汚泥の汚染が判明した時点で、
石や砂利にも基準をつくらなければならなかったと考えるが、
ここでも後手に回ってしまった。

すべてが「はじめての」ことばかりで、
対応が遅れてしまうこと場合もあることもわからないではない。
が、石→生コンクリート→建設会社という過程でも、
大勢のひとが作業にかかわっているはずだ。
また、このマンションには避難区域から入居してきた住人が多い。
「避難」した先でも、また汚染に苦しむ……。
この悪循環はをどれほど繰り返せば、
ただでさえストレスが多い日々に、
僅かでも安心を迎え入れることができるのか。

計画的避難区域内は放射線量が高い、
ということは、ずっと言われ続けてきたことだ。
今後、こういった事例が続かないと誰が保障できるだろう。
石や砂利などは、わたしたちの身の回りの、
いろいろなものに加工されている。