2011年4月8日金曜日

4月8日

………なにをいまさら………

3月30日、元原子力安全委員会のメンバー16名が
緊急の建言を提出した。
「まずは国民に謝罪する」から始まる、この建言を報じた
メディアはどれほどあっただろう。

注意深く各新聞をチェックしていたが、見当たらなかった。
もしかしたら、わたしが見逃してしまったのかもしれないが。
原子力安全委員会のメンバーといえば、当然ながら原発を
推進してきたひとたちである。

今さら「謝罪」されてもなあ。深刻きわまりない現実を考えると、
思わずそう言いたくなるが、問題は、推進してきたメンバーでさえ、
謝罪したくなるような「いま」が「ここ」にあるという事実である。

3月11日以降の、たとえばテレビに登場する「専門家」たちの、
コメントも注意深くチェックしていれば、微妙に変化していること
に気付くはずだ。

安心を連呼していたのが、当初の専門家だ。
安全神話が崩壊している現実を目の前にしながら、安心だと
いまさら主張されてもなあ。

最近は流れが少し違って、四月に入ってからは、「事態は深刻」、
「収束は長期化するであろう」派が主流になっている。
一貫して「脱原発」を訴えてきた専門家の「出番」は
まだまだ僅かであることは無念だが。

総理大臣でも、どこどこ大学、大学院教授でも、なんとか
委員でも、まずは市民だろうが、と腹を立てること自体、
「なにをいまさら」、なのかもしれないが。