2011年6月25日土曜日

6月25日

クレヨンハウスが「原発をもっと知ろう」というテーマで始めた毎月二回の、
土曜のモーニング・スタディーズ。
ニ回目までは雨降りだったが、三回目の今回は梅雨の合間の薄曇り。
紫陽花が薄青の花をつけている。

今回の講師は、フォトジャーナリストであり、
「DAYS JAPAN」編集長、広河隆一さん。
「チェルノブイリから〜ニーナ先生と子どもたち」
「チェルノブイリ消えた458の村」などの写真集もある
広河さんの講演タイトルは、「チェルノブイリ25年、福島元年」。

チェルノブイリ原発事故後の、現地での取材写真の数々。
幼い子どもに乳をふくませる若い母親は、いまどうしているだろう。
すべてを悟ったような静かな諦観の表情を浮かべた少女は、
その写真をとった二か月後には、亡くなったという。

そうして、福島。
3月15日に最初の現地入りをし、以来六回、福島を訪れている広河さんのカメラは、
福島の「あの日と、あの日から」を過不足なく写しとる。

この反骨のフォトジャーナリストが見る世界のベースにあるのは、
すべての、それぞれの生命への畏敬の念であり、
それを侵害するものへの、真っ直ぐで熱い憤りであるようだ。

政府が「ただちに健康に影響はない」と言っていた頃、
広河さんが現地で測っていた数値の、なんと高かったことか。
大方のメディアが当初流した情報と比較してみるがいい。
自ら調べて報道したジャーナリズムはなかった、のだ!